メガバンクで働くということ -退職後の率直な感想-

皆さんこんにちは、アラサーママのきみどりです。
新卒でメガバンク総合職として入行しましたが、現在は転職して中堅金融機関におります。

就職ランキングで上位に入ることも珍しくない都市銀行ですが、そこを辞めて別の会社を経験したからこそ言えることを書こうと思います。

この記事は、こんなアナタに役立ちます

  • メガバンクに就職しようか迷っている就活生
  • 会社を辞めようか迷っているメガバンク行員

※私はメガバン1社を経験したのみで、あくまで個人の感想です。就活生はOBOG訪問をした1人の話を聞くようなつもりで、また現在お勤めの皆さんも「こう感じる人もいるんだね」くらいで、お付き合いください。

メガバンクの特徴5選~他社も経験したから分かる~

特徴1:待遇が抜群に良い

これはもう言わずもがな、でしょうか。

メガバンクは 給与が高いと言われていますが、それはまったくその通りです。超エリートコースではなくても「ふつうに出世」できるのであれば、30-40代で年収1000万は余裕と聞いていました。

※当たり前ですが、これ日系企業ではトップクラスの給与水準です。「金融機関ならどこでもこれくらい貰えるのでは?」と思ったあなたは甘いです!甘すぎです!

これくらい甘い(ドーナツに罪は無いよん)

また、福利厚生も手厚いです。産休育休が難なく取れるのは当然として、ベビーシッター利用に手当が付くことも。ほか、取引先から優待券がもらえたり、超格安の団体保険もありました。

特徴2:全てにルールがある

人数が多いからなのか、色々なことが細かくルールで定められているのも特色のひとつです。(文書で定められていない「不文律」も多かった)
しかも、なんやかんやで皆さんマジメなので、謎のルールでも結構きちんと守られる不思議。

逆に言うと「前例やルールが無いことを自分なりに考えてとりあえず遂行する」ということが少ないように思いました。

特徴3:「正確さ」にこだわる

これは実際にメガバンクにお勤めの方なら分かっていただけると思うのですが…行内ポータルサイトにある連絡事項から決裁文書、日々のメールまで、とにかく「間違い」が少ないです。

きみどり

ちなみに、転職してからは、議事録やメールの誤字脱字は日常茶飯事ですw

なぜ銀行では「間違い」が少ないかというと、「正確さ」へのこだわりがとても強いからです。

当然のことながら、お客様から預かった金額は1円たりとも間違えられませんし、誤った説明で金融商品を売ってしまったら大事件です。
もちろん他の会社でも仕事の正確さは大切なのですが、銀行では特に「ちょっとの間違いが命取りになりやすい」のです。

そのため、社風としても「(ちょっとくらい余計に時間がかかったとしても)正確なのは良いことだ」という雰囲気は強いと思います。

特徴4:上司の言うことは絶対

これもよく言われることですが、上司の言うことは絶対です。

こういうと「体制が古くてよくない」といったような悪いイメージで捉えられがちですが、この記事では批判の意図は全くありません

良し悪しは別にして、メガバンクというのは構造上このようになりがちなのだということを紹介したいだけなのです。
その構造というのは、以下のようなことです。

  • 人数が非常に多いので、ひとりひとりの意見を聞いていたら何も決まらない
  • そもそも銀行業は法令・規制の都合上、(理由はともあれ)黙ってやらねばならないことが沢山ある
  • 人数が非常に多いために人事評価や処遇は(人事部が全て見るというよりは)各部門に任せられる部分が大きく、「上司に認められる人」が出世しやすい。

きみどり

「上司の言うことは絶対」になるのも理由があるんです!

個人的には

  • トップダウンというよりは「チームみんなで」目標達成する組織づくりをする上司像に憧れた
  • 当時の上司が非常に細かい人で、「このままだと、ひたすら上司の好みに合わせることだけ考えるしか能のない人間になりそう」と不安が募った

ということもあって転職を決めたのですが…もちろん、今も銀行で輝く同期は沢山います。

このあたり、結局は合う/合わないの問題なのだろうなと思います。

特徴5:同期の絆がめちゃくちゃ強い

最後にこれ。同期のつながりです。
銀行に限らず、大きくて研修が丁寧な会社は、同期の絆が強いと聞きます。

しかし特にメガバンクでは、

  • 学ぶことが沢山あるので研修が多く、自然と仲良くなる
  • 年功序列が色濃く残る社風の中、同期=上でも下でもない仲間は、とても貴重
  • 組織が多すぎるので誰に何を聞けばいいのか分からずに困ることが多いが、そんな時に「とりあえず顔を知っている同期に連絡してみる」という手段をよく使うし、使われる

といった理由から、同期の絆が特に強いと思います。

きみどり

案件でやり取りがあった他部署の人に、社内チャットで「20XX年入行ですよね?同期です!^^」って言われた瞬間から親しみ100倍になったこともありました。
初対面なのに懐かしい人に会ったかのような安心感。

ちなみに一部の同期とは、もはや友人。退職後も仲良くしてもらっています!

メガバンクを退職するなら気を付けたいこと

ここからは、主にメガバンクからの転職を視野に入れている方へのお役立ち情報です。

注意点1:実質的な収入ダウンに気を付けよう

まずは年収。転職時に福利厚生等もろもろ含めて「年収維持」していたとしても、生涯年収はガクンと下がることを覚悟した方がいいです。
昇進したとしても、銀行と同じ頃のように年収アップするとは限りませんので、それをよく認識した上で転職しましょう。

また、退職金制度も要チェック!今は退職金が全くない・ほとんどない企業も珍しくありません。
銀行員たるもの、退職金でローン返済しようなどとは考えていないとは思いますが…もしそうならば特に慎重に検討してくださいね。

※個人的には下の記事の通り、年収が下がること自体は大きな問題ではないと思っていますけどね。。。

【大手からの転職】年収が上がらない転職でも幸せになった話

注意点2:信用が必要なことは転職前に!

これは転職全般に言えることですが、経済的な信用が必要になることは可能なら転職前に済ませておいたほうが安心です。

特にメガバンクは信用という意味では公務員に次ぐ無敵っぷりなので、その恩恵は受けられるうちに受けておきましょう。

信用が必要なこと

  • ローンの借り入れ(※)
  • 賃貸契約(※)
  • 恋人の両親への挨拶(?)

※言うまでもなく、身の丈以上の支出はもちろんNGです

注意点3:円満退職を目指そう

もちろん、全ての人が銀行にプラスな気持ちを持ったまま退職できるとは思いませんが、やたらと波風を立てるのはおすすめできません。
メガバンク出身者はどこにでもいるからです。

特に金融機関への転職では、銀行からの出向者受入や、意見交換会や交流会の場で前職の仲間と会うということも当然考えられます。

ネガティブな気持ちがある場合は、心の奥底にしまうか、それを知っても退職後も仲良くしてくれそうな信頼できる人だけ話すといいですよ。

以上、参考になればうれしいです。

ではまた~